羽田や関西などから中国・天津への直行便を運航している天津航空。預け荷物・機内のドリンク・毛布を無料でサービスするフルサービスキャリア(FSC)でありながら、往復1万円以下の激安航空券を度々販売。今注目の「格安レガシー」の搭乗記を紹介します!
日本にも就航中!激安航空券が話題の「天津航空」

天津航空の機体(写真手前・天津浜海国際空港にて撮影)
中国・天津の天津浜海国際空港を拠点に、中国各地と海外を結ぶ路線を運航している「天津航空」(Tianjin Airlines)。2016年の秋に往復6千円~8千円台で中国を往復できる超激安航空券を販売したことで話題となりました。
天津航空は中国の海南航空グループのフルサービスキャリア(FSC)で、日本路線は2017年1月15日現在、以下の路線を運航しています。(公式HPで航空券販売を確認できた路線のみ記載)
天津航空の日本路線(2017年1月現在)
- 天津~新千歳(金・日)
- 天津~函館(火・木)
- 天津~羽田(月・火・木・土)
- 天津~関西(月・水・金・土)
天津航空が拠点とする天津には日系企業も多く進出していて、2017年1月28日からはLCC「春秋航空日本」が成田~天津線に新規就航する予定です。
天津航空の羽田~天津線に乗ってみた

羽田空港国際線ターミナルの天津航空のチェックインカウンター
LCCより安い天津航空のフライトとは一体どんなものなのでしょうか?
いがモバは去年秋の激安セール時に天津航空の天津行きの航空券をゲットし、早速乗ってみる事に。
2016年11月18日、いがモバは羽田空港国際線ターミナルの天津航空のチェックインカウンターへ。天津航空は深夜2時発の便なので、終電で羽田に行けば十分間に合います。
天津航空の預け荷物の制限は?

天津航空のエコノミークラスは預け荷物が20キロまで無料
天津航空はフルサービスキャリアなので、LCCとは違って無料で荷物を預けることができます。エコノミークラスの乗客は20キロまで無料で預けることができます。
一方、天津航空のエコノミークラスの機内持ち込み手荷物は「大きさが20×40×55cm以内、重さ合計5キロまで」という厳しい基準があるようですが、いがモバが搭乗した日は厳密に計測はしていませんでした。
そもそも預け荷物が一定量まで無料なので、余分なものは預けちゃいましょう。

午前1時半すぎ天津行きGS7990便の搭乗開始
出発時刻の約30分前、午前1時半すぎに天津航空GS7990便・羽田発天津行きの搭乗が始まりました。

天津航空のエアバスA320型機
こちらが天津航空が使用しているエアバスA320型機です。
天津航空はエンブラエル社の小型機などを使用した中国国内路線がメインの航空会社でしたが、2016年には通路が2本あるワイドボディーのエアバスA330-200型機を導入するなど、今後長距離の路線も増えてくると思われます。
笑顔があった!天津航空の客室乗務員

天津航空の客室乗務員がお出迎え
機内の入口では天津航空の客室乗務員が笑顔で乗客をお出迎え。
中国系のエアラインはCAの笑顔が少ないのが残念なのですが、まさかの「笑顔」にびっくり。このあたりは親会社の海南航空の方針があるのでしょうか?好印象です!

中国語の新聞サービス
そして入口では中国語の新聞を無料で持っていけるようになっていました。このあたりはさすがフルサービスキャリア(FSC)ですね。
残念ながら日本語の新聞のサービスはありません。中国系の会社なのでしょうがないですね。

天津航空のA320型機の機内
天津航空のエアバスA320の機内へ。既に多くの中国人の乗客が乗っていましたが、比較的若い人が多いのが印象的でした。
確かに東京は遊ぶ場所がいっぱいあって、中国の若い方にとっては魅力的な観光地ですよね。
天津航空の座席は?

天津航空のA320型機の座席
こちらが天津航空のエコノミークラスの座席です。この日は少し古めの機材なのか、昔ながらの肉厚なシートでした。
この座席はリクライニングも結構倒れました。

ブランケットも座席に用意されている
そして天津航空がフルサービスキャリアという事を実感するのが、各自の座席に用意されたブランケット。一枚あるだけで機内では何かと便利ですよね。
LCCだとブランケットは有料の所がほとんどなので、ここは嬉しいポイントです。
ガッカリ?天津航空の座席の空間

天津航空のエコノミークラスの座席の足元の空間
そして気になる天津航空の座席の足元の空間ですが、身長175センチのいがモバが座ると、握りこぶし1個と指2~3本のスペースがありました。
LCCは握りこぶし1つ分の所が多いので、わずかに天津航空の方が広くなっています。ただ、その差は僅か。天津航空はフルサービスキャリアですが、あまり座席に関しては期待しすぎない方がよさそうです。

天津航空のエチケット袋や機内誌など
こちらは天津航空の機内誌やエチケット袋などの写真。
エチケット袋は外側も防水仕様になっていたので、旅行中に役立つかもしれません。

午前2時すぎ GS7990便が羽田空港を離陸
そして午前2時すぎ、天津航空GS7990便が羽田空港を離陸。いざ天津に向けて出発です!

離陸から約30分後に機内食のサービスを開始
離陸から約30分後、お待ちかねの機内食のサービスが始まりました。
深夜便という事もあって、機内の照明をあまり明るくしない状態でサービスしていたのが独特でした。
え、これだけ?天津航空の機内食

天津航空で無料で提供されるドリンクとチーズ味のピーナッツ
天津航空の羽田~天津線の機内食で出されたのは、チーズ味のピーナッツとドリンクのみ。えっ、これだけ?
この後にメインの機内食が来るかと思いワクワクしていたのですが、本当にこれだけでした。運航コストを抑えるためかもしれませんが、ここまでくるとLCCとの違いが分からなくなってきますね。

意外と美味しいチーズピーナッツ
ただ、チーズピーナッツは意外と美味しくてペロリと食べちゃいました。
飲み物は水・コーラ・オレンジジュース・お茶などから選べて、2巡もサービスしていたのは嬉しいポイントでした。

入国カードを配る天津航空の客室乗務員(帰りの便で撮影)
中国系のエアラインという事で、機内における客室乗務員の接客にはあまり期待せず搭乗したのですが、天津航空の客室乗務員は割と愛想よくテキパキ仕事をしていたのが好印象でした。
こうやって段々とサービスのクオリティが上がってくると、中国経由で東南アジアやヨーロッパへ行く乗継便も選択肢に加えても良いかなと最近思っています。
ほぼフルサービスで価格良しの天津航空の満足度は高い!

羽田から約3時間半で天津浜海交際空港に到着
羽田を離陸してから約3時間半。いがモバの乗ったGS7990便が中国・天津の天津浜海国際空港に無事に到着しました。
羽田から往復1万円を切る激安価格で航空券が購入できて(現在は往復2万円台)、預け荷物やブランケット、ドリンクの無料サービスがあるなどフルサービスキャリアならではの手厚いサービスが受けられる天津航空。個人的には、コストパフォーマンスの良さに大満足のフライトでした。
これまでのLCCとレガシーの区分けには当てはまらない、いわゆる「格安レガシー」としての独自の立ち位置は、今後の日中間を移動する新たな選択肢として面白い存在になりそうです!
